近鉄四日市駅より徒歩3分の距離に、プラトンホテル四日市というホテルがある。
地元の人間である私が地元のホテルを利用する機会はなかったため、今まで入ったことはなかったが、ホテルでは高齢者や障がい者のお客様に対してどのように対応しているのかを知りたいと思い取材させていただいた。
快く取材に応じてくださった福原康介さまは、普段は営業部の部長として活躍されている。普段のお仕事についてお話を伺った後、三つの質問をさせていただいた。
御社の取り組みの中で、高齢者や障がい者に優しい一押しの取り組みはなんですか?
ホテルそのものをユニバーサルデザインに改築するのは多大なコストが必要であり、現実的にはなかなか難しい。
プラトンホテルでは、主にハード面ではなくソフト面に力を注ぐことで、高齢者や障がい者のお客様に対応している。たとえば、足の不自由なお客様をエレベーターの近くの部屋に案内することにより、少しでも移動の負担を軽減することができる。また、スタッフへの指導も徹底し、フロントスタッフが車椅子のお客様に気付いたら迎えに行く、重い椅子に座ろうとしているお年寄りのお客様には椅子を引いて差し上げる、などの配慮を欠かさないように教育している。
その他にも社員の方が手作りしたスローブを使っていたりなど、プラトンホテルではコストを抑えながらも身体の不自由な方がホテルを利用しやすいよう工夫している。
地域への貢献活動があれば、教えてください。
館内を利用し、子どものみが参加できるイベントを開いている。迷路や宝探しなどのゲームを行ったり、ビアガーデンでポップコーンを提供したりして、地元の子どもたちにとても喜ばれている。
顧客に向けたサービスの中で、今後一番力を入れていきたいことはなんですか?
ソフト面での対応も勿論だが、今後はニーズに合わせてハード面を改善することに力を入れていきたいとのことだった。具体的な例を挙げるなら、車椅子が入れる間口のトイレの導入などを目指していきたいそうだ。
<取材の感想> インタビューアー:四日市大学経済学部2年 倉田 拓海(右から2人目)
ホテルには高齢者や障がい者、そして外国人の方々など、さまざまなお客様がいらっしゃることになる。これから少子高齢化社会を迎え、また移民や外国人観光客が増加することにより、これらの人々にいかに対応するかはますます重要になるだろうと思う。限られた予算の中で努力と工夫によってあらゆるお客様が快適に過ごせる環境を提供しようとするプラトンホテルさんの姿勢はとても素晴らしいものだと感じた。
私は大学卒業後、接客の仕事に就きたいと考えている。今回の取材の経験を活かして、私もまた高齢者や障がい者のお客様に対して思いやりのあるサービスのできる人材になりたいと思った。