ReBon Dental Clinic(リボンデンタルクリニック)所属 歯科衛生士の田中氏に話をお聞きしました。

( 医院前にて )
外観がおしゃれすぎて、ちょっと歯医者さんだと分かりづらいかな?と心配になるほどの素敵な歯科医院が、四日市の諏訪新道にあります。
ここは、歯科診療所ひまわりの分院です。この名前ReBon Dental Clinic(リボンデンタルクリニック) のReBonは、Reborn(再生)という言葉をもじったものだそうです。
本院である歯科診療所ひまわりは、建物が三重県のUD(ユニバーサルデザイン)賞(施設部門)を受賞したほど、誰にもやさしいとても素敵な歯科医院です。しかし場所は車でしか通えそうにない山分町というところにあり、お年寄りには少し不便です。そこで通いやすい諏訪町に、訪問歯科診療や口腔ケアに力を入れ、じっくりと患者さんと向き合う診療所として、分院を開設したのがリボンデンタルクリニックです。ここではコミュニケーションをとても大切に、予防歯科に力をいれた診察をしています。

診察台は2台だけ

スタッフの皆さん
お話を伺った田中さんは、日本障害者歯科認定歯科衛生士の資格をお持ちの歯科衛生士です。彼女は、訪問口腔ケアを中心に医院の外で活動しています。
院内は2台の診察台に歯科医師1名、歯科衛生士2名、パートの歯科衛生士が1名在籍し、ひとりひとりの患者様にじっくり向き合って診療を行うことを心がけています。
そしてこのポップな車!車体には訪問歯科診療・訪問口腔ケア リボンデンタルクリニックと書かれています。リボンが力を入れているのが、訪問診療だという事が一目でわかりますね。

訪問歯科診療用のかわいい車

口腔癌検診パンフレット
他にも、県下初の口腔癌検診のためのベルスコープというスクリーニング機材を配備され、口腔がん撲滅に力を入れていらっしゃいます。近年増加傾向にあり、死亡率が46%と大変高い口腔がん。気になる症状が2週間以上続いている方はチェックを受けられることをお勧めしているそうです。痛みもなく、あっという間に終わる検査のようですので、また覚えておいてくださいね。
ではここでいつもの3つの質問です。
◆ 御社の取り組みの中で、高齢者や障害者に優しい一押しの取り組みはなんですか?
田中/訪問歯科診療です。寝たきりになってしまった家族のお口の中は、介護をされる方も知らないことが多く、入れ歯が入っているかいないかさえ、わからない方もたくさんいらっしゃいます。お口から食事を捕る事ができなくなった方でも、お口の清掃は必要です。お口の中を清潔に保つことは、口臭予防、肺炎予防などの意味からもとても大切です。
◆ 地域への貢献活動は行っていますか?
田中/ボランティア活動として、御要望が有れば地域の中へ出ていき、セミナー活動などをしています。もっと口腔ケアの大切さを伝えたいのですが、残念ながらあまり御要望がありません。ぜひお呼びくださいね。
◆ 顧客に向けたサービスの中で、今後一番力を入れてゆきたいことは何ですか?
田中/予防歯科です。歯医者さんと言うのは、以前は治療が必要になってから行く場所でしたが、最近は予防歯科と言う言葉も耳にするようにもなりました。しかしまだ、ほとんどの人が問題点があってからしか歯科医院に行くことはありません。
高齢者に関しては、お口の中の状態が悪くなるという事が、そのまま食欲の低下につながり、栄養状態の悪化や体力低下につながります。検診やメインテナンスをしていくことで、悪くなる事を防ぐ事ができます。私たちは高齢者の生活の質を守るために、出来る限りの事をやっていきたいと思っています。
<取材の感想>インタビューアー:NPO法人UDほっとねっと理事長 伊藤 順子
母は丁寧に歯磨きをする人でした。寝たきりでしたが、最後まで自分の歯で食べる事ができました。これもきっと、それまで歯を大切にしてきたことと無縁ではないでしょう。私自身は子供のころから虫歯が多く、歯医者通いばかりしていたのに、歯医者さんで予防をするという気持ちは全くありませんでした。お医者さんと上手に付き合いながら、医者に行かない自分を作るという時代になったのですね。
口の中を大事にするということの本当の意味を、初めて教えてもらいました。